那須塩原市西那須野の高校受験・大学受験塾 本松学習塾塾長のブログ
テスト前に勉強しない子どもへの対応——放任が招く未来
お子さんがテスト前でもほとんど勉強していない。それでも「勉強は本人に任せているから」と見守るべきか——この問いに対し、多くの親御さんが「子どもの自主性を尊重すべき」という答えを選びがちです。しかし、これが本当に子どものためになるのか、一度立ち止まって考えてみてください。
たしかに、勉強するかどうかは本人の意思に委ねられる部分もあります。
しかし、多くの子どもは将来の影響を深く考えることなく、目の前の「楽」に流されてしまうものです。
大人ならば、「今勉強しないと将来苦労する」と容易に想像できますが、子どもは目の前のゲームやスマホの誘惑のほうが圧倒的に強いのです。
このような状況で、ただ「本人の自由」と放任するのは、実は「子どもが適切な判断を下すための材料を与えない」ことに等しいのではないでしょうか。
テスト前に勉強しない子の共通点
テスト前に焦ることなく平然としている生徒は、往々にして普段から学習習慣が身についていないことが多いものです。
「普段からコツコツ勉強する習慣がある子ども」は、テスト前だからといって急に焦ることもなく、自然に勉強に取り組みます。
逆に「テスト前にやる気が出ない」子どもは、普段からの学習習慣が確立されていない可能性が高いのです。
では、なぜ学習習慣が身についていないのでしょうか?
もちろん、最終的には本人の責任です。しかし、一緒に生活している家庭環境もまた、大きな影響を与えていることは間違いありません。
「本人の意思」に任せてはいけない理由
「やるかやらないかは本人次第」と放任することが、必ずしも子どもの成長につながるわけではありません。特に学習においては、親の関わり方がその後の成績や習慣形成に大きく影響を与えます。
たとえば、ある家庭では「夕食後の30分間は親も一緒に机に向かう」というルールを決めました。
親は読書や仕事の資料整理をしながら、お子さんは宿題や復習に取り組む時間にします。子どもは「勉強させられる」のではなく、「家族みんなが何かに集中する時間」として自然と学習に取り組むようになりました。
この方法は、親の姿勢が学習の習慣化に大きな影響を与えることを示しています。
子どもは「やりなさい」と言われるよりも、親が率先して何かに取り組む姿を見て、学ぶ姿勢を身につけていくのです。
ここで重要なのは、「親が無理やりやらせる」のではなく、「子どもが納得して勉強する環境を作ること」です。
学習習慣を身につけるために家庭でできること
では、家庭でできる具体的な対策は何でしょうか?
1. 学習環境の見直し
テレビ、ゲーム、スマホ——こうした誘惑が多い環境では、子どもはなかなか集中できません。「勉強するための環境が整っているか」を見直し、必要ならば改善することが大切です。たとえば、
- スマホの使用時間を決める
- 勉強中はリビングではなく、静かな部屋で行う
- 家族全員が読書や学習に取り組む時間を作る
といった工夫が効果的です。
2. 「勉強=苦しいもの」ではなくする工夫
「勉強しなさい」とただ命じても、子どもは嫌々ながら取り組むだけです。勉強をポジティブに捉えさせるには、
- 達成感を感じられるように、短時間でも目標を設定する
- 「〇〇ができるようになったね」と成果を実感させる
- テスト結果だけでなく、努力の過程を褒める
といったアプローチが有効です。
3. ルールを明確にし、親子で合意する
「どうすればお互いに納得できるか」を話し合うことも大切です。一方的にルールを押し付けるのではなく、子どもと一緒にルールを決めることで、主体的に取り組むようになります。
例えば、
- 「平日は〇時間勉強する」
- 「テスト前の1週間はゲームを控える」
- 「宿題を終えたら自由時間を確保する」
といったルールを決めることで、メリハリのある生活ができます。
塾だけに頼るのはNG!家庭の協力が不可欠
「塾に通っているから大丈夫」と考えるのは危険です。塾はあくまで学習をサポートする場であり、学習習慣を定着させるのは家庭の役割でもあります。
お子さんの成績向上には、ただ勉強を押し付けるのではなく、「学習習慣を整える環境」を作ることが何より重要です。そのためには、家庭と塾が協力し合うことが不可欠なのです。
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