那須塩原市西那須野の高校受験・大学受験塾 本松学習塾塾長のブログ
「勉強の質を高める」と聞くと、多くの方が「とにかく集中する」「効率的にこなす」といった漠然としたイメージを持つかもしれません。
しかし、実際に質を高めるためには、具体的で緻密なプロセスが欠かせません。その鍵は、限られた時間の中で「何を」「どのように」勉強するかを明確にすることにあります。
例えば、受験生が夏に学力を伸ばす理由の一つは、夏休みの勉強計画を立てる中で、質を高める「訓練」が始まるからです。
ただ漫然と勉強を進めるのではなく、具体的な目標を掲げ、優先順位をつけ、達成可能なスケジュールを組み立てることが必要です。この計画立案のプロセス自体が、学びの質を向上させる重要な第一歩となります。
しかし、どれほど緻密に計画を立てたとしても、それが完璧であるとは限りません。
例えば、計画通りに進めたはずの課題が意外に時間を要し、他の科目が後回しになったり、思いがけない弱点に気付くこともあります。こうした「計画の穴」は、実際に行動する中で初めて見えてくるものです。
そのため、行動を通じて計画を検証し、必要に応じて修正することが重要です。
この修正プロセスこそが、勉強の質を飛躍的に高める秘訣です。
日々、自分が行ったことをふりかえり、「どこがうまくいったのか」「どこに改善の余地があるのか」を確認する。この積み重ねによって、ただの「量をこなす」勉強から、「量を質に変える」勉強へとシフトしていきます。
例えば、ある生徒が英語の長文読解を進める中で、「時間が足りない」「特定の単語が理解できない」といった課題に直面したとします。その生徒が計画を修正し、単語学習の比重を増やす、タイムトライアルを組み込む、といった対策を講じることで、次第に弱点を克服し、効率が向上するのです。
指導者としては、計画やふりかえりのプロセスを子どもに丸投げするのではなく、適度にサポートすることが大切です。
たとえば、「今日は何が一番進んだと思う?」「次に気を付けたいことは何だろう?」といった質問を投げかけ、子ども自身が考え、修正する手助けをしてみてください。
単に成果を求めるのではなく、プロセスを重視する姿勢を見せることで、子どもの学びの質をさらに高めることができるでしょう。