点上げるための「もう一つの力」

· 塾長の指導観・雑感

那須塩原市西那須野の高校受験・大学受験塾 本松学習塾塾長のブログ

「学力」と「テストの点数」がイコールで結びつくという認識が、一般的かもしれません。

しかし、私はこの二つは明確に分けて考えるべきだと思います。

というのも、学力とは知識や理解力そのものである一方、テストで点数に結びつけるための「もう一つの力」が存在するからです。この力は、学力とは異なる要素を含んでおり、独自の訓練が必要です。

例えば、ある生徒が教科書の内容を完全に理解していても、テストで思うように点が取れない場合があります。

この理由は、理解した知識をその場でアウトプットする「テストで点数を取る力」が未熟だからです。この力を身につけるためには、以下のように問題点を細分化し、それに応じた対策を講じることが重要です。

まず、具体的なテストの場面を思い浮かべてください。問題文を読み間違えたり、解答欄を見落としたりする生徒がいます。

これは決して学力の問題ではなく、集中力や注意力、時間配分といったテスト特有のスキルが不足している場合に起こるミスです。

テスト対策としては、時間を厳しめに設定し問題を解く練習や、テスト形式で記述するトレーニングが有効です。

そして、ミスした場合、単にケアレスミスで済ませず、問題文の読み飛ばし、問題から答案への転記ミス、単位の付け忘れ、誤字脱字など、詳細にミスの種類を分け、二度と同じミスをしないためにはどうすればよいか、具体策まで考えるべきです。

 

これにより、学力を活かしつつ、実際に点数として結びつける力を育てることができます。

 

また、別の具体例としては、「あと一歩で正解だったのに」という生徒です。

 

解答が最後の段階で誤ってしまう場合、原因は問題を「最後まで詰め切る力」が不足している可能性があります。

 

この場合も、最後の2択で、どういう根拠で誤答の方を選んでしまったのか。その思考そのものを分析し、似たような問題を繰り返し解かせることで、問題解決の精度を上げる練習が効果的です。

 

このように、点数を上げるためには、「学力」に加えて、それを確実に点数に結びつけるための「もう一つの力」を育てることが不可欠です。

 

テスト対策と聞くと、どうしても勉強量や学力を重視しがちですが、その先にある「実践力」や「応用力」にも目を向けることで、より具体的かつ効果的なサポートが可能になります。