思考力を育てる具体的ステップ

· 塾長の指導観・雑感

那須塩原市西那須野の高校受験・大学受験塾 本松学習塾塾長のブログ

子どもが学校や塾で「わからない」と言った時、それは本当に理解ができないというよりも、単に「知らない」ことを表現している場合が多いです。

 

実はこの「知らないこと」を「分からない」と捉える習慣を見直すことが、思考力を高めるための第一歩です。

 

なぜなら、未知のことに対して曖昧に「分からない」とするのではなく、具体的に何が「知らない」のかを明確にすることで、より主体的に学ぶ姿勢が身につくからです。

 

次に、思考の前提となる基本的な知識の確認も重要です。基礎知識がしっかりしていないと、考えを深めることができません。

 

幕藩体制についてわからないのに、参勤交代についての思考力を深めることができません。

基礎的な化学式を覚えていないのに、中和反応や還元反応についての難問を解くことはできません。

 

「分からない」問題に直面した時は、その背景にある基本知識に立ち返る習慣をつけることが大切です。

 

さらに、「抽象」と「具体」を行き来する練習を通じて、物事を多角的に捉える力を育むことも不可欠です。

 

問題を抽象的に捉えた後に具体的な事例で考え直すこと。

 

例えば数学で文字を使った式の立式が難しいのであれば、具体的な数字を使って場面を想像してみる。

 

そうすることで新しい視点や解決策が見えてくることがあります。

 

これにより、生徒たちは「考える」具体的方法を身につけ、思考力を一段と高めることができるのです。

 

指導者として、生徒がどのステップでつまずいているのかを把握し、適切に指摘や「補助輪」を提供することは、彼らが自ら考える力を養うために不可欠です。

 

生徒の思考を「分解して」観察することも、思考力を磨く有効な方法の一つです。

 

思考のプロセスを細かく分解し、具体的に指摘し、補助することで、生徒たちは様々な「考える方法」に触れ、考える力を身につけていきます。

 

思考力を育むための方法は一つではありません。重要なのは、様々な角度から生徒の思考を促し、彼らが自分自身で考える力を育てられるようサポートすることです。