言葉の力を育むために

· 塾長の指導観・雑感

那須塩原市西那須野の高校受験・大学受験塾 本松学習塾塾長のブログ

昨今の中高生は、文字情報から学習する力が未発達な子が多いと言われています。

教科書を読むことを嫌い、試験の問題文すらもまともに読まずに解答しようとする子どもたちが増えているのです。

このような現状を考えると、学力向上には文字から情報を得る「体質」を作ることが重要です。

文字情報を得るのが苦手な子どもは、学力を身につけることが難しいだけでなく、せっかく身につけた学力を試験で十分に発揮することも難しいです。
 

問題文を正確に読み取れず、読む努力をしないために、解答が誤ったり、求められている内容から逸れてしまうことが多々あるのです。

普段から問題集を解かせても、問題文をしっかり読まずに適当な答えを選び、答え合わせも雑になりがちな子は、文字情報を得て考えることが苦手なことが多いのです。

これは、ただ単に雑であるとか、面倒くさがりであるという問題だけではありません。

現代の子どもたちや大人たちの生活背景にも要因があると考えられます。

例えば、テレビ番組を早送りで見る、読書感想文を前書きと後書き、宣伝文だけで書き上げるなど、文字情報をじっくりと取り込む経験が不足しています。

こうした状況では、問題をゆっくり読むことすらままならないのです。

このような背景を踏まえると、本を一冊しっかりと読む、作文を紙に書き続けるといった「昔風」の国語授業が大切に思えてきます。

「解き方を教える」「合格するために必要な知識を伝える」といったことだけで伸びるのは、もともとポテンシャルが高い子どもたちだけです。

私たち指導者は、読む、書く、考える能力を引き上げる指導を目指さなければなりません。

学習の根本には、文字を通して得られる情報をどう活用するかが鍵となります。

家庭でも、子どもたちと共に本を読み、意見を交わす時間を持つことで、言葉の力を育むことができるのではないでしょうか。親御さんのサポートが、子どもたちの未来を大きく支えてくれるはずです。