褒める指導は有効か

· 塾長の指導観・雑感

那須塩原市西那須野の高校受験・大学受験塾 本松学習塾塾長のブログ

子供を指導するときに、褒めて育てる方がいいと言われることがありますが本当でしょうか。

結論から言うと、ポイントをおさえずに闇雲に褒めて育てることは危険です。

褒めることで、自分に自信を持つことができ、自尊心が生まれ、積極的に行動できる子供になるというイメージがあるかもしれません。

しかし、ある研究によると、自尊心が高いから、学力が高くなるのではなく、学力が高いから自尊心が高くなるそうです。

また、子どもの自尊心を高めるようと行う取り組みのほとんどは、学力を高めないだけでなく、学力を下げてしまう効果も持つという研究結果もでています。

ポイントを押さえず褒めると逆効果になってしまうということです。

闇雲に褒める→褒められる行動のみする(褒めないと行動しない)

→結果だけにこだわるようになる(場合によってはズルをしても褒められる結果だけ欲しくなる)

→結果が出にくい問題、難しい問題に挑戦しない

→思考することに対する忍耐力が育たない

という流れになってしまいます。

では、どのように褒めて育てればいいのでしょうか。

結論は、能力(頭がいいなど)を褒めるのではなく、プロセス(努力)を褒めることです。

いかに自分と向き合って学習時間を確保したか、苦手な分野に取り組んだか。

結果が出なくても、点数が下がったとしても、指導者・保護者が常にフォーカスすべきは努力をしたか否かです。

子供に、失敗から学ぶ勇気を持たせ、努力を讃えることによってはじめて、自信と自己成長の道を歩み始めることができるのです。